閲覧記事記事一覧へ

日本から潮流を

いま、ものづくりの世界では革命が起きています。しかしその潮流は、ほとんどが海外を源流としているもので、メイカーズとか、パーソナルファブリケーションとか、オープンイノベーションといった、カタカナで表現されるものばかりです。

日本人は昔から、海外より入ってきたものに強く関心を持ち、そこに工夫と独自性を加え、やがては海外のそれを上回るものに作り変えてしまうことに天才的な能力を持っています。なのでいつかは、今のカタカナなものづくりの分野においても、それをやがては世界の頂点に達するものへと進化発展させてゆくのだと思います。

しかし日本人は、その性質ゆえに、過去に自分たちが作り上げてきたものに対しては価値に気づかず、逆に海外の人たちがその価値を発見し、そこではじめて日本人は、自分たちの素晴らしさを自覚する、ということを繰り返してきたのも事実です。3Dプリンタ(光造形)でさえ、最初に考案したのは日本人のようですが、その可能性と価値に気づいたのは、やはり海外の人たちでした。このため購入動機が、「価値を感じたから」というよりは、「話題になっているから」というような日本人も多いような気がします。

これはものづくりに限ったことではありません。とくに東日本大震災以降は、日本の伝統文化や精神文化がいかに素晴らしく美しいかということを、海外の人たちが毎日のように教えてくれているような気がします。

日本は海外からの潮流も大切にしなければならない一方で、自ら作り上げたものの価値にももっと自信を持ち、「日本から潮流を起こす」ということにも力を注ぐべきではないか。私はいつも、カタカナなものづくりの話題を耳にするたびにそう思うのです。



関連記事

_0003_レイヤー-3 2014年03月31日(月)

誰もが自分の人生の経営者

最近、「ブラック企業」という言葉をよく耳にします。確かにブラックと言われても仕方のない企業もあるのですが、私は、ユニクロとか楽天がブラック企業と聞くと、本当に…

続きを読む
028 2014年05月29日(木)

受注型企業と自立型企業のちがい(マネジメント編)

私は、受注型企業と自立型企業の両方を経験しています。その違いをシンプルに言うと、受注型企業は「他社」の企画したものをつくり、自立型企業は「自社」の企画したもの…

続きを読む
iStock-881076554 2018年01月03日(水)

これから私たちに求められる「自分なりの哲学」

今まで企業というのは、属人化を防ぎ標準化に力を入れてきた。つまり、特定人物のスキルに依存することなく、誰がその仕事に就いても一定のクオリティーが保てるよう...

続きを読む
022 2014年05月08日(木)

人に与えるとクオリティが上がる

なんの仕事であれ、その内容を掘り下げてゆくと「人が人に価値ある何かを与え合う」というシンプルな行いであることに気がつきます。自分ではない人が関わるからこそ、逃…

続きを読む
031 2014年09月06日(土)

豊かな創造力を持つには

何か月か前になりますが、NHKの「プロフェッショナル」という番組で、佐藤オオキさんというデザイナーを紹介していました。エルメスやルイヴィトンなど、世界の一流ブ…

続きを読む