閲覧記事記事一覧へ

継続という方法

何か大きな目的意識を持った時、私たちはそれの結果を早急に求めたがることがあります。自分の中でそのビジョンが強くあればある程に結果を急ぎ、焦る気持ちが湧いてくるものです。しかし物事の実際は人の想像に比べていつも地味なものです。小さな事を継続することでしか、大きなことは成し遂げられないでしょう。

「ローマは一日にして成らず」ではありませんが、その内容がなんであれ継続することでしか到達できないことがほとんどのように私は思っています。また、時間経過を伴いながら少しずつ進めたものは、細かな微調整が効いているので間違いも少なくなるでしょう。しかし、何かを継続する日々は、自らの抱くビジョンと比べて実に地味なもので、多くの人が「こんなことをしていても意味がない」と途中で投げ出してしまうことも少なくありません。その地味なことの積み重ねこそが、日を重ねていった時にとてつもなく大きなものになるのですが、ほとんどの人が夢半ばで継続を止めてしまうのです。

原因はいくつか考えられます。まず「周囲の人から理解を得られないため」です。行っている事が新しいものであればあるほど周囲の理解は得られません。孤独に追いやられたとしても、自分を自分で信じ続けてあげる強さが必要です。さらに、前述しましたが「自分の大きなビジョンに比べて実作業が地味すぎるため」ということも言えます。人の思考は物事の全体像を一気に思い描くことができるので、発想段階ではその思い描いたビジョンに気持ちが高ぶるものです。しかし実作業は、与えられた時間の中でそれを一つずつ積み重ねてゆく地味なものになるでしょう。このギャップに失念してしまう人も多いのではないでしょうか。

この社会の中で斬新な発想をできる人はそれなりに多くいると思います。しかし、それを実際に実現できるまでの継続力を持っている人は少数でしょう。その思い描いたビジョンがどんなものであれ、地味な事を継続することでしかそれを実現する事はできません。そのことをわかっているかどうかで、結果を急ぎ焦る気持ちをうまくコントロールできるようになるでしょう。何かを実現してゆく過程では「ゆっくり急ぐ」といったような、地味な事を継続してゆく心持ちが大切になってくるのだと思います。



関連記事

019 2014年04月22日(火)

腑に落ちることと、理について

社会に限らず、この宇宙全体の事象の成り立ちには、その理(り、ことわり)となっているものがあるように思います。事象が成り立つ場合には、何かしらの理にかなっている…

続きを読む
013 2014年04月10日(木)

孤独の時間

人には少なからず、ひとりきりになる孤独の時間があります。これをネガティブに捉えている人は、思いの他多いのではないでしょうか。私がここで言いたいのは孤独の時間を…

続きを読む
032 2015年05月06日(水)

ものづくりの主役は大手メーカーから個人へ

これまで、「製品」をつくることは、大手メーカーの特権だったように思います。なぜなら、製品をつくるには、生産設備がいくつも必要で、それらは巨額なため個人が導入す…

続きを読む
07 2014年03月31日(月)

日本から潮流を

いま、ものづくりの世界では革命が起きています。しかしその潮流は、ほとんどが海外を源流としているもので、メイカーズとか、パーソナルファブリケーションとか、オープ…

続きを読む
029 2014年05月29日(木)

市場調査ではなく直感を

会社を経営をしていく上で、どのような商品を提供していくかを決定することは、死活問題に関わる大変重要な課題です。それらを決定するには、市場つまりマーケットの全体…

続きを読む