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意識はどこから来るのか

人間の「意識」というものは、脳が生み出していると思われがちですが、それを生み出している物理的な部分は、体のどこにも見当たらないことが知られています。ノーベル賞を受賞した物理学者ロジャー・ペンローズも、「意識は単なる情報処理では説明できない」と語っており、コンピューターでは真似できない、非アルゴリズム的な性質を持っていると主張しています。

そうした話を知ってから、私は人間という存在を「肉体に魂が宿ったもの」と感じるようになりました。だから、「頭の回転がわるいな」と思う日は、「魂にとって、今日のこの肉体は居心地がよくないのだろうな」と思ったりします。つまり、肉体のコンディションが悪いと、魂が思うようにコントロールできないから、シンクロ度が下がってしまう。すると、頭も筋肉も思うように動かなくなるのではないかと。

そして、完全に肉体がまったく機能しなくなったとき、つまり、死んでしまったとき、魂はもうその肉体を離れ、やがては、別の肉体に宿って生まれ変わる。いわゆる「輪廻転生」を繰り返していくのではないか。私はそんなイメージを持っています。

もし本当に、輪廻転生があるのだとしたら、次にどこの国、どんな環境に生まれても、誰もが幸せに生きられる社会であってほしいと願います。それは、他ならぬ自分たちのためでもあるからです。今の私たちがこうして不自由なく生きていられるのは、ただの偶然ではなく、たくさんの先人やご先祖様たちの努力の積み重ねがあったからです。その恩恵を受け取るだけで終わらせず、次の世代のために、少しでもこの世(あの世に対するこの世)を、自分が生まれた時よりも、良い場所にしていかないといけないと思います。

そうやって、何度も何度も繰り返しながら、この世を少しずつ良くしていくこと。それがきっと、今よりも何十倍、何百倍も幸せで豊かな場所につながっていくのだと思います。だからこそ、今を生きる私たちには、その歩みをつなげていく責任があるのではないでしょうか。


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